若手人材の穴場?! 高卒新卒採用という選択
「若手人材がいない。」「いい人がいない。」
経営者の会席、人事担当者との意見交換会などでこんな会話は日常会話になりつつあるのではないでしょうか。
2016年末に日本経済新聞にて、厚生労働省より発表された高水準で推移している有効求人倍率に関するニュースもありましたね。
そのニュースでは2014年に比べ有効求人倍率は1.4倍で推移し、完全失業者は197万人と前年同月より12万人減少したと発表されています。
“有効求人倍率”計算式は、有効求人数÷有効求人登録者数 で仕事を探す求職者と働き手を求める企業との割合を表しています。この数字が1より大きければ求職者よりも求人数が多いことを意味し、就職先を探している人にとって有利となっています。
高卒新卒採用という選択
人材を採用するには大きく分けて2つの方法があります。中途採用と新卒採用です。今回は新卒採用の中でも高校生の新卒採用について紹介したいと思います。まず一般的に、大学生の新卒採用を行うにはリクナビやマイナビを活用し、学生を集客・自社をPRする”説明会”を開催することで採用活動を進めていきます。
大学生は自らの意志で自由に就職活動をすることが当たり前になっている一方で、高校生の就活は少し特殊な環境の中で就職活動を行っていきます。大卒採用とは違う部分に注目して調べてみました。
・採用方法は協定によって決められたルールで進められていく
高校生新卒生の就職活動における選考のスケジュールや方法などを「文部科学省・厚生労働省」「主要経済団体」「全国高等学校長協会」で話し合う協定で取り決めがされています。
・採用スケジュールについて
高校生新卒生の採用スケジュールは以下の流れになります。
- 6月20日 公共職業安定所における求人の受付開始
- 7月1日 公共職業安定所の確認を得た求人票による学校での求人の受付開始
- 9月5日 学校の推薦、応募書類の提出開始
- 9月16日 企業等の選考開始 毎年
- 6月20日 公共職業安定所(ハローワーク)による当該年度の卒業生募集における求人票作成がスタート
- 7月1日 作成した求人票を各学校へ企業担当者が持参し、高校卒業予定者の採用がスタート
・学生1人に対して1企業の面接しか受けれない採用試験
上記のスケジュールにより、学生は9月16日より就職試験(面接)が始まります。 高校生の新卒者採用は中途採用や大学生の新卒採用と異なり、1人1社しか受けることができず特段の理由がない限り内定を受領した時点で就職活動を終了します。
高校を卒業して何人ぐらい就職するのか
高校を卒業して就職をする人は何名ぐらいいるのでしょうか?
厚生労働省から毎年発表されるデータを円グラフでまとめました。
平成27年3月に高校を卒業した人数は約106万人です。そのうち大学・短大に進学をした人数が約58万人(54%)で過半数の学生が進学を選択しています。
続いて多くなっているのが実は就職に進路を決めた学生です。人数は約18万人(17%)で専門学校へ進学する数(約17万人:16%)より多くなっています。
平成27年のデータで大学を卒業して就職をする学生は約40万人ですので、大学を卒業してリクルート活動をする学生の約半分ぐらいの採用市場があるということですね!
文部科学省が発表している調査で、幼稚園,幼保連携型認定こども園,小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校,大学,短期大学,高等専門学校,専修学校を対象に在学者数や卒業後の進路調査などをとりまとめたデータ
高卒採用のメリット
・若い人材の採用が可能
なんといっても高卒新卒の最大の強みは若さです。18歳で卒業するので、若いうちから社会人としてのマナーだけでなく会社の理念の浸透にも欠かせない人材となるでしょう。
・求人にかかる費用は0円?!
地域の公共職業安定所(ハローワーク)と高校が主体となって採用活動を行う高卒採用は、媒体掲載費など全く費用がかかりません。ハローワークにて作成した求人票を各高校へ持参するだけなので、スケジュールの合間に高校へ訪問してみてはいかがでしょうか。
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